13年前の奇跡のステージ。

 
 
2001年の3月。
どうやって生きていけば良いのかを必死で探していた頃、そして幸せを願うことなんてまだまだできなかった頃のことです。...
 
 
 
 

『あなた、本当はフルートが吹きたいんじゃないの?』

仕事先で出逢った方から唐突に言われました。
夢をあきらめて、フルートに触れることすらなくなって、7年の月日が経っていました。誰もが私に「がんばれ」と言わなくなっている中、この言葉は心に突き刺さりました。
 
 
 

 「この人はいったい何を言い出したのだろう?」 そういう思いでいっぱいでした。フルートが吹きたいかどうかを聞かれ、「
もうフルートは吹けません」と答えれば良いのに『私の立てるステージはないんです』と答えた私はきっと夢をあきらめきれてなかったのでしょうね。どこかでチャンスがあれば・・・そう願っていたのかもしれません。

 私の立てるステージがないと知ったその方は、自分がステージを用意してあげると言って立ち去りました。そして翌日、『2週間後のルナホールでの催しに、あなたの時間を20分もらってきた』という連絡が入ったのです。
 
 
 
 
 
 
7年間のブランクがある私に与えられた時間は、たったの2週間。
ぜったいに無理だと思いました。

 
『断ろう』
何度も何度も電話をかけようとしました。
 
 
 
 

でも、もうひとりの自分が言います。
 
『今断ったら、もう2度とチャンスはやってこない』
何度も何度も受話器を置きました。

そして2週間はあっという間に経ってしまいました。
 
 
 
 
 


2001年4月。
私はルナホールの舞台袖で震えています。
今すぐ帰りたい。
今すぐ逃げ出したい、そんな怖さと苦しさでした。
 
 
 

司会者さんの声が聞こえます。
『難病を乗り越えて7年ぶりのステージです、皆さん拍手を・・』
そう聞こえてきました。
その声の方向には光り輝くステージが見えていました。
 
 
 

震えながらステージに向かいます。
不思議なことに、一歩進むたびに震えが治まります。 ステージ真ん中で正面を向くと、スポットライトがあたりました。眩しいくらいの光に包まれたその時、私の中に込みあげてくる気持ちがありました。
 
 
 


『やっとここまで戻ってこれた』
 
 
 
 

演奏は失敗ばかり。トークはしどろもどろ。
でも、私にとっての奇跡のステージ。
あの日から私の運命は「幸せ」へと向かい始めました。
 
 
 
 


………
奇跡のステージまでの道のり。
 
今日はパーラーネムの木さんのオープニングイベントで演奏をさせていただきました。お客様から「ハニーの日のリサイタル、行きますね」とお声がけいただけましたよヽ(^。^)ノ
さてさて、がんばりますよ。
皆さん、応援しに来てくださいね。
もちろん8月2日。
13時半に芦屋ルナホール集合ですよ。
 
 

詳しくはこちらを見てくださいね。