がんばれと言わないで。

 

がんばれと言わないで

 

 

私は「頑張る」という言葉が嫌いになったことがあります。もちろん理由があります。

 

 

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21歳でクローン病に罹った頃、私には「フルート奏者になる」夢がありました。一生治らない難病であると告げられても、そのことと夢の達成は「別」であると思っていました。

 

 

あのとき、私は頑張りたかったのです。
夢に向けて、ただただ頑張りたかったのです。

しかし、みんなが言いました。

 

 

 

 

「がんばるな」と。

 

 

 

 

 

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数年間、がむしゃらに頑張りました。
一年に一度だった入院が半年に一度、三か月に一度となり、その度に「頑張りたい気持ち」を急停止させ、退院すると同時に目の前の目標に向かってスタートダッシュです。周りの人たちはハラハラしたことでしょう、迷惑もいっぱいかけました。
からだが発する悲鳴を聞くこともなく頑張りつづけた結果、恐ろしい痛みとともに私の腸管は破裂してしまいました。生死を分ける手術だったそうです。その手術から目覚めたとき、私の中には頑張る力がなくなっていました。

 

 

 

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もう頑張れない
からだも心もへとへとでした。
そんな時にみんなが言いました。

 

 

 

 

「がんばれ」と。

 

 

 

 

私はどうすれば良いかわからなくなってしまいました。
そして「頑張る」という言葉が重くてしんどくて、嫌いになりました。

 

 

 

 

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あれから20年。
あの頃の自分が想像できないくらい幸せになりました。日々の小さな出来事も嬉しく幸せに感じ、自然と「感謝」の気持ちが湧き上がってくるようになりました。

 

 

 

 

そして再び「夢」に向かっています。
そして再び「がんばって」います。

 

 

頑張ることが、頑張れることが嬉しいと感じる今、私は「頑張る」という言葉が嫌いではなくなりました。

 

 

 

 

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励ましの言葉であるはずの「がんばれ」
ついつい使ってしまう「がんばれ」

 


この言葉に変わる言葉があればいいのにとずっと考えていました。そしてそれはとても身近にある言葉でした。そのことは次回の投稿で書きますね。

 

では、今日も一日がんばります。

 

 

 

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コメント: 1
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